【龍の耳を君に(デフ・ヴォイス新章)】前著「デフ・ヴォイス」に続きお薦め

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書籍・資料

「龍の耳を君に(デフ・ヴォイス新章)」 丸山正樹著

「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」の続編です。
主人公の生い立ちや、取り巻く環境、登場人物の性格や過去の関わり等は、前著を読まないと分からないことが多いので、先に「デフ・ヴォイス」を読まれることを強くお薦めします。

この続編は、主人公 荒井尚人(手話通訳士)を通して 話自体は自然に流れていきますが、大きくは3つのテーマに分かれており、1話と2話は聾(ろう)者、3話は発達障害を扱っています。
あとがきを読むと、最初にあったネタは3話で、1話と2話は連作のために後から考えて生まれたそうなのですが、私個人の感想としては、1話と2話が前著「デフ・ヴォイス」の流れを汲んでいるだけに、聾者の辛さがグッと胸に迫ってきて非常に強い印象を受けました。

特に1話は、全く聴こえない人にとっての発語がどういうものなのか、過去の口話教育の実態を含めて裁判の中で細かく語られるので、こんなにも大変なのかと衝撃を受けました。
そして聾者の無実を証明するためにデフ・ヴォイスが使われるまでの流れが非常に印象的で、まるで実際に裁判を傍聴しているような気分になりました。

前著に引き続きお薦めです。

前著はこちらです。→【デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士】聾者のことを知りたい方にお薦め

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