ナンチョーな私の気まぐれ日記(7)エレベーターではドキドキ

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ナンチョーな私の気まぐれ日記

今回はちょっと性格混じりのお話です。
あなたはエレベーターに乗った時、他の人の乗り降りのために「開」ボタンを押すタイプですか?
私は押すタイプでしたが、今は押したくないタイプです。(理由は後ほど)

エレベーターの操作盤への行動にはいろいろ性格が出ます。
・エレベーターの操作盤を積極的に操作する人。
・人の乗車中に扉が閉まった時のみ、慌てて「開」ボタンを押す人。
・「開」ボタンは押さないけど、「閉」ボタンは押す人。
・絶対に操作盤の「開」ボタンや「閉」ボタンは押さない人。
・自分の降りる「階」ボタンまで、人に押させる人。
親切な人、不親切な人、謙虚な人、横柄な人、せっかちな人、いろいろな人がいます。

今回は、難聴の私のエレベーターでの困った話です。

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■エレベーターでの私

難聴者がエレベーターで困ることは、緊急時に音声でやり取りすることができないことが 第一に挙がりますが、今日はそういう話ではありません

もっと日常の話で、性格も大きく影響するので、人によっては 困っていない人もいます。
そこで先にエレベーターでの私の行動と性格を簡単に説明しておきます。

私はちょっとしたことでも罪悪感を持ちやすいタイプです。
エレベーターならば、人が乗り降りしている最中に扉が閉まって人が挟まることがありますが、その時に自分がエレベーター内に居たならば、『「開」ボタンを押していなくてごめんなさい』と思ってしまいます。

そんな性格なので、耳が健康だった頃は、エレベーターに乗り込めば、後ろから乗って来る人のために「開」ボタンを押し、そのまま操作盤の前で「開」「閉」の操作をするタイプでした。
操作盤の前にいると、「階」を押し忘れた人などから「○階お願いします」と頼まれることも多く、何となくエレベーター係みたいになるので、大量に人が乗り降りするエレベーターでは外れくじを引いたような気持ちになることもありましたが、操作自体は簡単なので、健聴だった頃は、さほど気にもしていませんでした。
今は違います。

健康ならば簡単な操作も、それが難しい人もいます。
見た目が健康そうでも、「ボタン押してください」と頼んだ人が、もしかしたら指を動かすたびに痛みが走る人かもしれません。
人が苦手で、話しかけられると委縮する人かもしれません。

私の場合は、聴覚
難聴で聴力が低下してしまったので、ボタンは押せるけど、人の声を聞き取れないため 音声で頼まれると途方に暮れます

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■階数を押してと頼まれる恐怖

私が操作盤の前を避けるようになったのは、操作盤の前に立っていると、当たり前のように階数を伝えて来る人がいるからです。
数字が正確に聞き取れなくなってからは、これが恐怖
「開」「閉」操作だけなら問題はないのですが、他人の「階」ボタンの操作は 音声が聞き取れないと対応できません。
エレベーターはすぐに動くので、「指で数を表して」と頼む余裕もないので、頼まれるとほんとに困ります。

だから操作盤前には立たないことにしたのですが、扉が閉じそうなのに「開」ボタンを誰も押そうとしないことも結構あって、その時は「開」ボタンを押しに動いてしまいます。
こうなったら 大緊張
「階」ボタンを押してと頼まれたらどうしようかと、ドキドキです。

昔は、聞き取れなくて大焦り
今は、聴こえなくて無反応

聞き取れなくて大焦り時代に比べると、頼まれたことに気付かない今の方が 知らぬが仏で追い詰められる回数は減りましたが、無反応は無視と勘違いされやすく、嫌な目に遭うこともあります。

ちなみに、私自身は頼まれたかどうかは最後まで定かではありません。
だけど、突然 にらまれたり、扉が閉まった後に怒ったように階ボタンを押されたり、一斉に冷ややかな視線を浴びるなど、周りの視線や空気で、頼まれたっぽいことに気づきます。

これって、ちょっと辛いです。
頼まれたことを知らないのに、突然 浴びる非難の空気はとても不安になります。
訳も分からず、突然 にらまれたり、怒りの雰囲気を向けられると、心は委縮します
誰も押さないから親切で「開」ボタンを押しただけなのに、「階」を押してあげなかっただけでなぜそんなに責められねばならないのかと悲しくなります。

とはいえ、これは根負けして立ってしまう自分の自業自得でもあるので、文句は言えません。

だけど、「そこに立つ方が悪いのだ」という考えは推奨できません。
「開」ボタンを押したくない人も、自分が扉に挟まれるのは嫌でしょう。
普段、人にやってもらって快適に過ごせているのに、それを「するから悪いのだ」と言うのは、あまりに我が儘だと私は思うのです。
こんな性格なので、積極的に操作盤の前に立ってくれる人と出会うと、ほんとにホッとします

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■苦肉の策

人が扉に挟まれても平気にはなれない私は、操作盤の前に立たないようにしても、完全にそれを避けることはできません。
操作盤前もストレスですが、人が挟まるのを放置するのはもっとストレスだからです。

そこで、私もいろいろ考えました。
「開」ボタンを指先で押しながら、『操作盤の階数は自分で押してね』アピールのために、操作盤から体を50cm以上離して壁にへばりつくような不自然な格好をわざとします。
見た目はたぶん格好悪いけど、ここまですると殆どの人は、ボタンを自分で押します。
たくさん乗ってきたら、操作盤と私の間に人が入り込むことで「開」ボタンから自然に手が離れて責任交代というラッキーなことも稀にあります。

だけど、こうやって工夫していても、やっぱり頼まれることはあるようで、時々視線を浴びることがあります。
そして、私はこの冷ややかな視線が苦手。
そんなんで、難聴になってからの私はエレベーターに乗るのが苦手になってしまいました。
「メンタル弱っ!」ですね(苦笑)

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■コロナで変わったエレベーターの行動

2020年に日本国内に入ってきた新型コロナウイルスで、エレベーターでの人の反応も変わりました
不特定多数の人が触るエレベーターの操作盤を誰もが触りたがらなくなったからです。
これによりエレベーターのマナーが変わって、私は前記のストレスがものすごく改善されました。

最初の内は、階ボタンを人に押させていた人が 癖で押さずに乗ってしまうケースをよく見かけました。
「開」を押している私の横を押さずに通り過ぎるので、押さなかった人に“押さなくて良いのか?”という意味で視線を送ると、「あっ」と気づいたように慌てて押しにきます。
マスクをしているので、私に階数を伝えたかどうかは分からないけれど、以前と異なり、頼んだのに押さないからと責めて来る雰囲気は無くなったので、今はバンバン視線を送っています(笑)

私の場合は、感染が怖くて階数を押さないのではなく、聴こえていないだけなのですが、コロナの恐怖のおかげで、押さなくても責めた雰囲気を出して来る人がいなくなったのはほんとに有りがたいです。
お陰で「開」ボタンを押さないようにするというストレスから解放されたので、今は昔のように「開」ボタンを押す必要があれば躊躇なく押します。
気楽にエレベーターに乗れるようになって、これだけは コロナさまさまです。
でもコロナのせいで困ったことも発生しています。

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■マスクのせいで新たな困った

コロナ禍の今でも、エレベーターの操作盤の前に立って、階数まで聞いて押してくださる親切な人がいます。
親切な人は、コロナ禍でも、変わらず親切です。
こういう人と一緒にエレベーターに乗り込むと、ほっこり暖かい気持ちになります。

だけど、私には別の意味でプレッシャーがかかります。
「何階ですか?」と聞いてくれているらしいことは、目線としぐさで分かるのですが、マスクをしているので、話しているのかどうかが全く分かりません
なので、「すみません」とか「大丈夫です 自分で押します」とか言いながら、自分で押すのですが、もしも言葉にかぶせるように私が言葉を発していたら、拒否しているみたいでとても嫌な気持ちにさせているかもしれないと気になってしまいます。

嬉しい行動をする人には 嫌な気持ちになって欲しくないし、感謝も伝えたいけれど、マスクが邪魔過ぎて「ありがとう」を発するタイミングも皆目見当がつかないのがとても悲しいです。

これは贅沢な“困った”ですが、話のタイミングを的確にとらえる能力というのは、すごく大事で、聴こえない上に、マスクでタイミングまでもつかめない状況だと、エレベーターに限らず、あらゆる場面で間抜けたことをしてしまっています

話していることに気付かず、人が話している最中に、言葉をかぶせてしまうのです。

これ、やっちゃったかどうかは、相手や周りの反応で察するのですが、やっちゃったらしいと気付いた時は 穴があったら入りたいほど恥ずかしいです。

なので、皆の口からマスクが取れる日が来ることを ものすご~く 心待ちにしています。
そして、コロナが収まっても、「階」ボタンは自分で押すのが当たり前のままだといいなと願っています。

そして、もし、元の感覚に戻ってしまったならば、お願いです。
頼んでも無反応の人の中には“聴こえていない”人もいます
押してくれないからと、一方的に、不愉快にならないようにお願いします。

今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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[前回のナンチョー日記]
  ↓
ナンチョーな私の気まぐれ日記(6)音楽と私③「最後まで残った音」

[次回のナンチョー日記]
  ↓
ナンチョーな私の気まぐれ日記(8)難聴者の聴覚過敏

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