補聴器ユーザー目線の補聴器選び(その2)

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聴覚障害

【耳 No.6】
その1の続きです。
今回は補聴器の機能の話をしたいと思います。
補聴器メーカーデジタル補聴器の寿命については「補聴器ユーザー目線の補聴器選び(その1)」を見てください。
全く補聴器のことを知らない方は(その1)から読んでいただいた方が良いかもしれません。

(その1)でも書きましたが、私は補聴器屋さんではなく補聴器を買う側の人間です。補聴器のプロではないので、技術的なことを詳しく知りたい方には緩い内容です。
私が今から書くことは、初めて補聴器を選ぶ人が、無駄に高額な補聴器を買わされたり、逆に価格優先で低過ぎる性能の補聴器を買ってガッカリしないように、納得するまで補聴器屋さんに質問していただくための基礎知識です。

補聴器の技術は年々進化しており、今後もどんどん変わっていきます。
メーカーによって使っている技術や力を入れている点が異なるので、私達ユーザーは補聴器の技術的なことまで理解する必要はありません。
補聴器屋さんに「今はどうなっていますか?」と機能の有無やレベルを質問できるだけの知識を持っていれば充分だと思います。
「こうなっていると聞いたけど、この製品も同じですか?」「私の耳はそんなに高い製品でなくても大丈夫だと思うのだけど、なぜそれをすすめますか?」など、具体的に質問すれば、知識のある補聴器屋さんなら、丁寧に説明してくれます。

また、ここに書く内容もいずれは過去の話になると思います。
だけど、補聴器の目的は、この先もずっと「聴こえを向上させる」ことです。そして、私たち難聴者が求めるのは「聴こえの改善、聴こえの不便を補う」ことで、これはこの先もずっと変わりません。
なので少々過去になったとしても、初めて買う人の参考になると思うので頑張って書きたいと思います。

余談ですが、私が初めて補聴器屋さんを訪れた時、補聴器屋さんから質問されて困ったことがあります。
補聴器屋さんから「どういう場面で聴こえを向上させたいですか?」と訊かれたのですが、その質問に対する私の反応は「???」でした。
「どういう意味ですか? 何を話せば良いのですか?」と私は聞き返しました。
初めて補聴器を購入する人にとって、この質問はとても答えにくいです。
なぜなら、補聴器は聴こえを改善する物と漠然と思っているだけで、頭の中には健聴な聴こえのイメージしかないからです。
しかも、初めての人は補聴器を装着したことがないので、補聴器の機能を比べたり、評価するための知識や感覚が何もありません。少しでも元の聴こえを戻したいという漠然とした欲求しか持っていないことが殆どです。
全く無知だった私が伝えることができたのは、「言葉を聞き取れるようにしたいです」だけです。
このレベルで補聴器屋さんに相談すると、ほぼ補聴器屋さんのすすめるままに購入することになります。反論する人は「値段が高い」という聴こえとは別の次元の話になることが多いようです。
買う側の人間は無知で構わないのですが、あまりに無知過ぎると、運を天に任すような買い物になってしまいます。
なので、ここで取り上げる内容は、私がこの程度のことは最初に知っておきたかったと思うことです。
初めて補聴器を購入される方が、少しでも安心して購入できることを願いながら書きます。

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■補聴器の価格

私が初めて補聴器を購入せねばならなくなった時、最初に不安だったのが、安心なメーカーはどこで、補聴器の値段はどれぐらいの物を選べば良いのか皆目見当がつかなかったことです。
メーカーについては「補聴器ユーザー目線の補聴器選び(その1)」を見ていただくとして、ここでは価格の話からします。

補聴器は1人1人の聴こえに合わせて調整する精密機械なので高額です。
安い物でも片耳4~5万円はしますが、このクラスは言葉の聞き取りは諦めて音だけ入れば充分という人が選択されていることが多いです。高い物だと片耳50万円以上します。
一般に 片耳7~8万円クラスからの検討になると思います。
中等度の感音難聴の方だと、片耳15万円程度からの機種をすすめられることが多いです。
そこから上は、本人がどこまでの機能を求めるか次第だと思います。
ちなみに補聴器の価格はメーカーのカタログに載っています
多少割り引いてくださるお店もありますが、アフターケアの調整などもあるので、大きく引いてくださる所はあまりないと思います。
今回私が購入した補聴器は片耳30万円台の補聴器です。もっと高い補聴器もありますが、私はこのレベルで充分だということを経験から知っているので、むしろ1つ下の片耳20万円台との検討に悩みました。補聴器の寿命は長くないという話は(その1)でしましたが、何年かすればまた買わねばならないのですから、できれば両耳で50万円以下に抑えたかったのですが、どうしても外したくない機能があったので、高い方を選択しました。

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■チャンネル数(バンド数)

補聴器を理解するために、これだけは最低でも知っておいてほしいのはチャンネル数のことです。メーカーによってはバンド数とも言います。(チャンネルとバンドは厳密には違うらしいのですが、私達ユーザーは同じ意味だと思っていて問題ないです)
チャンネルとは、補聴器に入って来る音を周波数(音の高さ)ごとに分割して処理する機能を指します。チャンネル数が多いほど細かい調整ができるので、周波数による聴こえのバランスが崩れている人ほどチャンネル数が多いと聴こえの向上を感じやすいです。
もう少し丁寧に説明しますと、健聴な耳は高い音も低い音も同じように聴こえます。難聴でも伝音難聴といって音の伝達機能だけの問題であれば、周波数による聴こえの差がほとんど無いので、そういう人はチャンネル数が少なくても聞き取りは向上します。
ところが多くの難聴者は感音難聴といって内耳機能に問題を抱えているので、聴こえ方は周波数(音の高さ)によってバラバラです。例えば、低い音は聴こえるけれど高い音は聴こえないとか、逆に高い音は聴こえるけれど低い音が聴こえにくいなど、聴こえる音と聴こえない音に差がある場合、聴こえない音に合わせて全ての音を一律引き上げてしまうと、聴こえる音が聴こえ過ぎてしまうという弊害が生まれます。
それなら音量を控えめにすれば良いではないかと思う人もおられるかもしれませんが、補聴器ユーザーの多くは、言葉の聞き取りの向上を期待しているので、音量控えめでは聞き取りの問題が改善しないのです。
私達が普段話す言葉は50音の組み合わせで成り立っています。50音は1つの周波数を使っているのではなく、複数の周波数の組み合わせで出来ているので、1つでも聴こえない周波数があれば、当然正確な言葉に聴こえないわけです。
言葉を聞き取るためには、その音を作っている全ての音を耳に届ける必要があるのですが、そのためには聴こえる音はそのままに、聴こえない音だけを増幅できねばなりません。その調整をどこまで細かくできるのか、その分割できる数を表しているのがチャンネル数なのです。
補聴器ならではの機能です。

ちなみに、このチャンネル数は補聴器の性能に大きく影響しますので、基本的にチャンネル数が多いほど補聴器の値段は高くなります
ただチャンネル数が多ければ多いほど良いのかというと、そうでもなく、ある一定量を超えるとあまり差を感じません。ですから自分にとってのベストなチャンネル数が確保されていれば、それ以上の物を無理して買う必要はありません。
目安としては、感音難聴の人ならば、最低でも7~8チャンネルは必要だと思うので、そこから上のどこに自分のベストがあるのかを探ることになると思います。

私の知人に、3チャンネルしかない補聴器を使っている人がいますが、聴こえの感想を聞くと、「煩いだけ」と笑っていました。その知人は、言葉の聞き取りは諦めているから 音さえ入れば良いと割り切って一番安いのを選んだそうなのですが、補聴器屋さんは調整のたびに苦労しているので申し訳ないと言っていました。
私は逆に仕事柄どうしても聴力に頼らないとならない場面があるので、今使っているのは16チャンネルの補聴器です。前述したように、これより値段が10万円安い12チャンネルにするかで迷ったのですが、私が欲しいと思っている機能が付いていなかったので16チャンネルにしました。ちなみにもっとチャンネル数の多い補聴器もありますが、私は一般に12~16チャンネルもあれば充分だと思っています。あくまでこれは個人的な意見です。
もう1つ付け加えると、チャンネル数による聴こえは、メーカーが変われば技術も違うので聴こえ方は同じではありません。複数のメーカーで迷っているならば、それぞれを試聴させてもらってください。
補聴器を何度か買い換えて思うのは、チャンネル数の多い高額な補聴器で試聴させられると、価格の低い補聴器を試させてもらう機会を得にくいということです。
チャンネル数は聴こえの調整に大きく影響する部分ですが、金額にも大きく影響します。
ユーザーは少しでも聴こえを改善したいと思っていますが、同時にできるだけ金額は抑えたいと思っている人も多いです。なので、チャンネル数のことは知っておいて欲しいです。
そして、試聴するなら最低必要なチャンネル数を持った補聴器から試させてもらって、ダメなら引き上げて行く方が、買う側の立場としては納得した選択ができると思います。

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■補聴器の種類

補聴器の種類は大きく分けて3つあります。
「耳あな型」「耳かけ型」「ポケット型」です。
ポケット型は、今は需要が少なく、製造しているメーカーも減っているようです。
これから補聴器を購入する人は「耳あな型」「耳かけ型」を選ぶことになります。

「耳あな型」と「耳かけ型」の利点や性能の違いは補聴器屋さんに聞いてください。
どちらが良いかは人それぞれです。
少しだけ、補聴器ユーザー視点で思うことを書きます。
私は個人的な耳の事情により「耳かけ型」しか使ったことがありませんが、「耳かけ型」の方が良いと思うこともあれば、「耳あな型」の方が良いと思うこともあります。
「耳あな型」が良いと思うことは2つあります。
1つは電話です。
自分のスマホしか使わない人は、今はBluetoothでスマホの電話を補聴器に飛ばせる補聴器もあるので、そういった機種を選べば「耳かけ型」でも問題はないのですが、仕事などで会社の固定電話を使わねばならない人は、補聴器で受話器から出る音を聴かねばなりません。
すると「耳かけ型」だとマイクが耳の後ろにあるので、受話器は耳穴ではなく、補聴器のマイクの所に持っていかねばなりません。これがとても難しいのです。私は聞き取りに集中できないので諦めました。
これが「耳あな型」だと、耳の中に補聴器があるので、受話器を普通に耳に当てて使うことが可能です。なので、電話を使う人には「耳あな型」の方が便利だと思います。但し、耳栓と耳の間に少しでも隙間ができるとハウリングを起こすので、電話を使うならばハウリング防止機能のついた補聴器を選んだ方が安心だと思います。
もう1つは、眼鏡やマスクを装着する人には、「耳かけ型」の補聴器は邪魔になるということです。
眼鏡の鞘が太いと補聴器が邪魔になる場合がありますし、マスクは取り外すたびにチューブと絡まって補聴器が外れたりするので、これは結構ストレスです。「耳あな型」だとこのストレスはありません。

一方で「耳かけ型」の利点は、値段で比較した時の機能の高さとパワーです。
補聴器が大きい分、機能が豊富ですし、補聴器の操作もしやすいです。
私は操作性で、今も「耳かけ型」を好んでいます。
今はスマホからボリューム調整やプログラムの切り替えができるものが増えていて、私の補聴器もそれができますが、声をかけられた瞬間にボリューム調整するとなると、やはり補聴器の方が早いのです。
ただ、今の補聴器は、目立たないように小型化の方向で進化しているので、「耳かけ型」も従来に比べるとかなり操作はしにくくなったと感じています。
この補聴器の操作性を好むか、小型化を好むかは人によって異なります。
最近の補聴器は自動調整能力も優れてきているので、スマホからの操作で充分と思う人も増えているかもしれません。この小型化の動きにより、補聴器の中には補聴器側から操作することを考えていないものもあります。
今後はそういう補聴器が増えそうなので、もしも 私のように 補聴器でボリュームを調節したいならば、操作できるのか、操作できるとしたら どのように操作するのか、 最初に確認しておいた方が良いと思います。

このほか「耳かけ型」には種類があるのですが、近年大きく変わったことに、スピーカーの位置があります。
従来の補聴器は、スピーカー(レシーバー)が補聴器の中にあるのが当たり前でした。
今は、従来型の補聴器内レシーバー(Receiver In The Aid [RITA])に加えて、耳の中の耳栓側にスピーカーを置く 外耳道レシーバー(Receiver In The Canal [RIC])タイプが増えています。

私が昨年購入したのもRICタイプです。
RICタイプの長所は、スピーカー部分が壊れても補聴器を分解することなく、取り換えが可能なところで、聴こえも従来型に比べると格段によく聴こえると感じます。
また、装着するスピーカーによってパワーが異なり、私は2種類のスピーカーを同じ補聴器の同じ設定で聴かせてもらったのですが、ものすごく違いました。
聴力が低下した時、RICタイプだと、スピーカーだけ交換してパワーアップすることが可能なので、進行性難聴の私は安心だと感じました。
心配なところは、耳の中にスピーカーを置くため耳垢などが付きやすいことです。耳の状態があまり良くない人には向かないかもしれません。

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■補聴器の電池

もう1つ補聴器で気になるのは、使用する電池の持ちです。
昨年、私は補聴器を購入するにあたり、いくつか試聴させてもらったのですが、そこで体験したのが、使用する電池の違いによる持ち時間の差です。
「耳あな型」は元々小さいので、電池の持ちも悪そうだとは思っていましたが、「耳かけ型」も小型化が進み、小さな電池を使う補聴器が増えているようで、今後は「耳かけ型」も電池サイズに注意せねばと思いました。

初めての人は、補聴器の電池の種類をご存じない方も多いと思うので簡単に説明しておきます。
補聴器で使われる電池は空気亜鉛電池というボタン型の電池で、以下の4種類の電池が使われています。この電池は+側にシールが貼ってあり、種類によってそのシールの色が違うので見分けやすいです。
[電池の種類]
●PR536(10A) 5.8mm×3.6mm (黄)
●PR41(312) 7.9mm×3.6mm (茶)
●PR48(13) 7.9mm×5.4mm (オレンジ)
●PR44(675) 11.6mm×5.4mm (青)

私がこれまで使っていた補聴器の電池は[PR48]で、12日ほど持っていたと思います。
そして今回購入した補聴器も[PR48]で、だいたい10日ほど持っています。
この程度の違いは許容範囲なのですが、今回最初に試聴させてもらった補聴器が[PR41]の電池を使っていて、3~5日しか持ちませんでした。
3~5日の周期で電池が切れるというのは、両耳の電池を交互でしょっちゅう交換している感じで、仕事柄会議なども多い私は、この短さだと安心して会議に出られる日が無く、常に電池切れを心配せねばならないので、これはとてもストレスでした。
いつでも電池交換が出来る人は別として、そうではない人にとっては、電池の持ち時間は結構大事な要素だと私は思います。それに電池はずっと買い続けるものなので、持ちが悪いとランニングコストも馬鹿になりません。
今は充電式の補聴器も出ており、毎日忘れずに充電できる人なら充電式を選ぶのも良いかもしれません。但し、電池が使えないタイプは、停電時に充電ができないので災害時などでは心配です。また、充電するのを忘れる可能性のある人には不向きです。
ということで、電池の持ちが気になる人は、電池のことも補聴器屋さんに訊ねてみましょう。
※(注)参考に私の電池の持ち時間を日数で書きましたが、これは各人の1日の使用時間や環境によって同じ補聴器でも個人差が出ます。メーカーによっては補聴器の機種ごとに電池の持ち時間を明記している所もあるので確認してみましょう。

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■プログラム

プログラムとは、環境や目的に合わせて、複数の音質設定を登録できる機能で、複数の聴こえを登録したい人はプログラム数を確認しておかれると良いと思います。
プログラム数については4つもあれば充分だと思います。
ちなみに私の補聴器のプログラム数は4つです。すなわち追加できるのは3つまでです。
今の補聴器は、自動調整能力に優れてきているので、普段の生活でプログラムを切り替えることはあまりないと思いますが、私は後述するヒアリングループを使いたいので、テレコイルの設定を1つ追加登録しています。
また音楽鑑賞が好きな人は、音楽向けの設定を追加するのも良いかもしれません。なぜなら普段の設定は言葉の聞き取りを優先して、人の声以外の音を抑えていることが多いからです。
今はスマホから切り替え可能な補聴器が増えているので、スマホから操作するのであれば、用途や環境に合わせた設定をいろいろ入れておいても邪魔にはなりません。だけど補聴器で操作したい場合は、順番に切り替えないと元に戻せないので登録数が増えると混乱します。

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■テレコイル(Tコイル)

私がプログラムに追加登録している機能です。
テレコイルは、全ての補聴器についているわけではないので、付いているか否かは補聴器屋さんに確認してください。
テレコイル(Tコイル)とは、磁気によって音を拾う機能で、ヒアリングループシステム(磁気によって音を拾う設備)を設置した場所で使える機能です。
使う側の立場で説明すると、ヒアリングループを使っている所で、補聴器を普段の聴こえの設定から、テレコイルに切り替えると、マイクで話している人の声が、補聴器にダイレクトに聴こえてくるのです。これは補聴器のマイクで音を拾うのと違って、マイクを持って話している人の声が、耳元で聴こえるのでとてもよく聴こえます。
この機能は、補聴器屋さんですすめられたことは一度もなく、難聴者でも知らない人が多いです。
私も難聴者の集まりで初めて知りました。試してみるととてもよく聴こえたので感動しました。
使える施設が少ないのが残念ですが、難聴者向けの講習会などでは利用していていることが多いので、そういう場への参加を考えている人にはおすすめです。
また、市販の補聴用製品の中には 自分で磁場を作って テレコイルを使う製品もあるので、テレコイルが付いている補聴器だと、何かと用途が広がる可能性があります。
ちなみに数年前は、そこそこ高額な補聴器なら大抵付いていると言われていたのですが、昨年補聴器を検討していると、今はテレコイルが使えない補聴器も増えているようです。
なので、ヒアリングループを使いたい人は、テレコイル(Tコイル)が使えるかどうかは必ず確認してください

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■ハウリング抑制

ハウリングとは、補聴器のピーピー音のことです。
補聴器が上手く装着できていなかったり、耳栓が合っていないと、補聴器と耳栓の隙間から音が漏れます。音が漏れると、その音を補聴器が再び拾って音を増幅することでハウリングは起こります。音が漏れなければハウリングは起きませんが、漏れる懸念のある人はこの機能が付いていると安心です。

実は、私はこの機能が必要でした。
なので、必要な人の事例として、自分のことを少しお話させていただきます。
興味の無い方は飛ばしてください。
私は進行性難聴で、難聴発症当時は、高音が著しく低下しているのに、低音は正常に聴こえているという状態でした。
その後、高音は失聴、低音は殆ど健聴に近い状態が続いていました。オージオグラムは斜めに一直線を引いたような形状で、高音が低下するにつれて中音も悪化し、やがて低音以外は全て低下していくという流れで難聴は悪化していきました。
この低音が聴こえる状態というのは、耳を塞ぐと自分の声がこもって聴こえるので、かなり気持ちが悪いです。
そこで私はオープンフィッティングをすすめられ、低音を抜くために穴のあいた耳栓を使いました。
音を抜くというのは、当然ハウリングの問題が発生します。
最初の補聴器は、今のようなハウリング抑制機能がついていなかったので、聴力低下が進んで 音を増幅していくにつれて、手を耳元に近づけただけでハウリングが起こるようになりました。
最初の補聴器は、このハウリングの問題で調整に限界がきたので、次の補聴器からはハウリング抑制が付いたものを選ぶようになりました。

低音が聴こえるタイプの難聴ならば、オープンフィッティングにする可能性が高いので、そういう聴こえの人には、ハウリング抑制の付いた補聴器をおすすめします。
オープンフィッティンッグでない人でも、電話を使うことが多い人なら、この機能が付いていた方が安心です。

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■風切り音の抑制

屋内でしか過ごさない人にはあまり必要はありませんが、屋外で過ごすことのある人には付いていた方が良いのが風切り音を抑える機能です。
私の最初の補聴器はこの機能が付いていなかったのですが、風が吹くと、大した風ではないのにバリバリととても煩かったです。
風の音は裸耳でも結構煩いものですが、機械を通して聴く風切り音はほんとに不快で、私は嫌だったので、次の補聴器からは風切り音を抑制する機能がついたものを選ぶようになりました。
ただ、今は昔に比べて雑音処理が優れていますし、マイクの位置や形によっては風切り音が発生しにくいものもあるようなので、この機能が必要かどうかは、補聴器屋さんに相談してください。

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■その他の機能

長くなったのでこの辺で説明は終わりにします。
今回は個人的な視点で書いたので機能の抜粋に偏りはあります。
補聴器にはこの他にも優れた機能がたくさんあります。

上記で説明しなかった機能で追記したいのは「防水機能」です。
補聴器は精密機械なので汗に弱いです。なので、汗かきの人は補聴器の寿命を縮めてしまいやすいので、そういう方は「防水機能」のついた補聴器を選ばれた方が良いかもしれません。

また、片耳が失聴している人向けにクロス補聴器」というものもあります。
「クロス補聴器」は、聴こえない側の耳にマイクだけの補聴器を装着して、拾った音を聴こえる側の補聴器に送るというものです。
片耳難聴の人は、人と話す時、自分の位置にとても神経を使いますが、「クロス補聴器」を使うと聴こえない側の音も聴こえるので、少しは助けになるかもしれません。

この他に、例えば高音が完全に失聴しているけれど、中音以下の周波数が聴こえている場合、失聴している高音部分を聴こえる音域まで圧縮して高音も入れるといった機能のある補聴器もあります。
圧縮ではなく、音を変換することで、聴こえない音を補う補聴器もあります。
難聴者の聴こえは様々です。
ぜひご自分に合った快適な補聴器を手に入れてください。

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