デシベル(dB)は絶対値ではなく倍率

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からだの豆知識

【からだの豆知識「デシベル(dB)」】

騒音の話題になると耳にするデシベル(dB)。
難聴者は聴力検査でお馴染みのデシベル(dB)。
「デシベル(dB)」とは 音圧(音の大きさ)を表す単位のことですが、数字を見てどれぐらいの音量なのか分かる人は少ないと思います。

デシベルについては 過去にも説明したことがありますが、ここでは音圧の話に絞ってまとめました。
※(参考:過去記事)→「デシベル(dB)の差による聴こえの違いと難聴の種類について」

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■デシベル(dB)の基準は0dB

デシベル(dB)は 特定の基準に対しての大きさを表します
その特定の基準値は0dB
0dBとは「人が聴くことのできる一番小さな音」です。
限界と表現する人もいますが、すごく耳の良い人の中には0dBより小さな音が聴こえる人もいます。
一般に若くて健康な耳の人が聴力検査をすると、高い音も低い音もこの0dBに近い結果が出ます。検査した音のすべてが10dB以内なら健康な耳です。

ちなみに難聴と言われるのは一般に25dB以上です。
中高年なら25dB以下に収まっていれば正常範囲と考えて良いでしょう。

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■デシベル(dB)の大きさ

デシベルは 普段の生活ではあまり使われることのない単位ですが、たまに騒音問題を取り上げた番組などで、騒音計を見せながら「こんなに煩いです」とデシベルの数字を見せる場面を目にすることはあります。
だけど、その数字を見せられても知識が無ければピンと来ません。
そこで身近な音の事例を表にまとめました。

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■デシベル(dB)は倍率

音の事例表にもある通り、普通の会話の声は60dB程度です。
小さな声で40dB、表には書きませんでしたが寝息などは20dB程度。
今挙げた3つは20dBずつの差で、数値だけを見ると均等な差ですが、デシベルは倍率なので、実際の差は全然違います。

実際には20dB毎に10倍大きさが変わるので、20dBは基準値(0dB)の10倍
40dBになると100倍60dBではなんと1000倍です。
60dBの難聴者が0dBの音を聴こうと思えば、1000倍に増幅しなければ聴こえないということになります。

ちなみに聴覚障害の認定基準は両耳70dB以上です。
70dBは3162倍。すごい差ですね。
このレベルになると補聴器をしていても、呼ばれたことに気づかなくて、肩をトントンされることが増えます。

今の私の聴力は80dBを超えていますが、80dBで10000倍です。
下の表を見ても分かるように、聴力が低下するほど10dBの違いがとてつもなく大きくなっているのが分かると思います。

よく補聴器をすれば普通に聴こえるのではないかと思われがちですが、倍率を見れば増幅にも限界があることが分かると思います。

そして、日本の聴覚障害の認定基準は70dB以上ですが、普通の会話の音量が60dBであることを考えると、かなり厳しい水準です。
せめて倍率2000倍以上は障害者と認めて欲しいものです。
参考に60dB台後半の倍率を記しておきます。
・65dB 1778倍
・66dB 1995倍
・67dB 2239倍
・68dB 2512倍
・69dB 2818倍

2000倍以上の該当は 67dB~です。
健聴者感覚では 67dBと70dBとの差はたったの3dBという感覚ですが、実際の音量差である倍率で見れば 60dB台の1dB差は非常に大きく、2000倍を超えると当事者は地獄です。
切りの良い数字だから70dBにしたのかもしれませんが、せめて67dBまで基準は引き下げるべきでしょう。

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